2021-10-26
先月末で緊急事態宣言も解除されて、長かったおウチ時間から少しだけ解放されそうです。今回は、折り込みチラシとポスティングなどの「おウチ」へ配達される集客紙メディアについて、その活用方法をご案内します。
店頭で開催されるキャンペーンの告知などにも併用することでイベント企画の成功にも繋がる有益な記事ですので、是非ご一読ください!
折り込みチラシとポスティングDMは、市町村などの住所で配布する地域(エリア)を選んで配布できる「ポストに入る紙メディア」。その地域に住んでいるお客様に、店舗施設などを知らせて、来店などのアクションへつなげるための集客ツールです。
ポストに入る集客メディア
新聞折り込みチラシ | ポスティングDM | 宛名なしDM | |
配布方法 | 全国の新聞配達地域を 選択して配布 | 住所指定や集合住宅など 住居特性別にオーダー可能 | 配布したエリアの住所 (丁目町目単位)を指定 |
配布セグメント | GISを利用して 地域特性を分析 | スタッフ確認によるセグメント | マンションや法人に 限定するなど可(GISも利用可) |
配布日程 | 折り込み日を指定可 | 送達に1週間以上 | 送達に3日以上 |
仕様 | B4サイズ ペラ印刷物が基本 | 圧着ハガキから封書、サンプルなど | ハガキ、定型封書、A4サイズなど |
配布先ターゲット | 新聞購読者層 | 新聞未購読層 販促ツール | きめ細かいセグメントが可能 |
配布コスト | 1部4~5円ほど | ローラー配布では 1部4~5円ほど | 10円~50円と高額 |
送達の信頼性 | 新聞同様 | クレーム対応を想定 | 郵便物並の信頼性 |
毎日ポストに届く、おウチメディア。さあ、今日はどんなチラシが入っているでしょう。
折り込みチラシは、その特徴の一つでもあるのですが、折り込み日を指定できます。折り込み曜日別に、見ていくと、広告主と折り込み日の関係性が見えてきます。ポスティングも含め、自宅に入る「おウチメディア」の広告主の業界・業態を調べてみました。
など とさまざまな業種業態が「おウチメディア」を届けてくれます。
上記は、いずれも地域に店舗がある業態です。
しかし、実は無店舗のシニア向けの通販業界も折り込みチラシを利用しています。これは、シニア層が、信頼の高い新聞を好んで読むからです。
新聞折り込みチラシの折り込み日について見ていくと、食品スーパーなど日用品は、同じ店舗でも週に2回も入ってきます。また、地域や季節によっても変わりますが、折り込み曜日の業態別傾向が出るのは、お客様のお店利用のタイミングへの対応と、そして競合店対策から。これを知って折り込み日を決めることで、少しでも反響率を高めることができるのです。
日によっては、多くのチラシ、広告物が一度に届きます、お客様はポストに入った広告全てを読むわけではなく、自分が欲しいと思った情報を選びとります。選びとられるために、チラシの第一印象を伝えるクリエイティブは重要な要素です。クリエイティブとは、写真、キャッチコピーやレイアウトに至る紙面全体のデザインです。
「おウチメディア」の有効なクリエイティブとはどのようなものでしょうか?魅力的な商品写真や居心地の良い店舗の内装といったイメージ作りは大切ですが、お客様に来店いただく、サービスを利用してもらうといったアクションを誘引するための「強力な動機付け」が必要です。
それは、買いやすい価格も含めた「オファー」、つまり特典です。「おウチメデイア」には、さまざまな特典があります。お客様に行動を促すための「オファー」は特典ともいいます。効果の高いオファーは、やはり「お得な価格」であるかもしれません。割引券やクーポン券がついているチラシ。住宅展示場やショッピングセンターの楽しそうなショーやイベント企画の告知。また、来店を条件に景品がもらえるといった来店キャンペーンの訴求も。コロナも落ち着いてきており、集客イベントの企画も戻ってきています。「おウチメディア」の反響率を上げるため、斬新でインパクトのあるクリエイティブの中に、アクションを促す動機となる、「特典作り」が重要です。
魅力的な特典があれば、多くのお客様に1度は来店いただくことができます。来店時の接客で高い満足度が得られれば、多少遠くても何度も来店するはずです。
折り込みチラシを中心とする「おウチ」メディアは、電話番号やWEBアドレス(URL/QRコード)を印刷することで、お客さまの反応をすぐさま得られることから「ダイレクトレスポンス広告」と呼ばれています。WEB広告からECサイトに誘導するためのランディングページというものがありますが、これに近い購買に直結する広告機能があるのがダイレクトレスポンス広告です。
ブランディング広告と比較するとその差がよくわかります。ブランディング広告は、社名や商品や、印象的なキャッチコピーで推す、イメージ重視の戦略。そして知らぬ間に頭の中にブランドイメージが出来上がり、同じイメージを見た瞬間にそのブランドが思い出されるのです。このようにブランディング広告は、時間がかかり、購買に直結しません。
これに対して、ダイレクトレスポンス広告は、直接購買への影響を期待する広告です。ダイレクトレスポンス広告は、お客様にアクションを促すデザインになっています。
「おウチメディア」は、来店誘致が主な目的ですが、店舗のマップ、電話番号、WEBアドレスが必ず掲載されています。マップがあることで、読者は場所を確認して、行動をおこせます。また、電話やWEBアドレスがあることで、予約や注文を入れられます。通販の折り込みチラシには、切り取り式で注文ハガキがついていたりします。折り込みチラシを見て、即注文。スマホ時代では、その効果は超絶です。無店舗で地域に依存しない通販業界が折り込みチラシを重要視するねらいもそこにあるのです。
おウチメディアの代表格、折り込みチラシとポスティングDMについて、お客様へリーチするときの特性の違いをみていきましょう。
大きく違うのは、新聞購読者か、新聞未購読者です。新聞という紙メディアもポストに入るメディアとして反響率へ影響します。新聞は、一般に高齢者が好んで読む信頼性が高いメディアです。他の広告媒体同様、新聞折り込みチラシにも広告の審査があります。新聞と一緒に折り込まれるのですから、高い基準で審査されます。ポスティングDMなどは、配布できる形態も比較的自由で、業者によっては、内容のチェックが甘いものがあります。
GISとは、Geographic Information Systemのことです。このシステムはもともと、店舗出展計画に使われていました。徒歩や自動車で来店できる商圏の範囲にどのような年齢、男女比別の人口や世帯がどれだけあるかといったデータを、地図データに重ね合わせて表示するソフトウエアです。データは、5年おきに行われる日本の国勢調査をもとに計算されています。オプションデータでは、世帯年収といったものも組み込まれ、現在では、新聞折り込みなど店舗の集客メディアの配布計画に利用されます。
集客プランにおいてGISが便利なのは、地形や駅など施設の所在により、人口密度や年齢ゾーンなど、住民の属性の傾向が、ヒートマップのようなイメージで可視化されることです。ヒートマップの「熱い色エリア」にめがけておウチメディアを投下するので、無駄な配布を避けて効率が上がるのです。
GISは、主に新聞折り込み会社が所有しており、新聞を配達できる販売店のエリアとともに、マッピングしてもらえます。反響率をあげるために、広告主のターゲットにあった住人が多く居住している住所をGISで絞り込み、「おウチメディア」の適切な配布を計画します。
折り込みチラシの読者は、シニア層といわれています。シニアは、新聞をよく読みますし、スマホやパソコンを普段使いはしません。シニアの方は、ネットで検索というより、新聞と折り込みチラシで地域情報を入手しようとする傾向にあります。そしてシニア層の方は、モノを大事にする方が多くいます。必要だと思う折り込みチラシは、きちんと保存されます。そのことから、デザインもシニア層にわかりやすいものになっている必要があるでしょう。
折り込みチラシは、日本全国どの地域でも、毎日宅配される(休刊日を除く)集客メディアです。地域によって折り込まれる新聞は異なりますが、全国の新聞購読者にリーチできます。また、広告「枠がなくなった」ということはなく、エリア、曜日を自由に選択し、予算に合わせた枚数を配布できます。
このように折り込みチラシは、ローコストで、使い勝手の良い集客メディアです。しかしながら、残念なことに新聞購読者は、減っています。2010年、7千万部以上だった新聞発行部数は、2020年の10年で4割ほど減少しており、4千2百万部ほどになっています。これにより、信頼性も利便性の高い新聞折り込みがリーチできる世帯も減っており、これからも減っていくと予想されます。
スティングは、ポスティング専門会社が、特定の地域を回ってチラシを1部ずつ配布します。そのために送達に数日から1週間ほど時間がかかることもあります。ポスティングする印刷物の仕様により配布コストは変化しますが、圧着ハガキのようなコンパクトな仕様から、中綴じ冊子のような読み物まで、配布形状の自由度は高いといえます。
ポスティングDMは、新聞を未購読世帯へチラシを届けることができる若い主婦向けターゲットなどに、有効な集客メディアです。ただし、「チラシお断り」の集合住宅も増えていますので、クレーム対策が必要です。
当社のポスティングのネットワークは、専門スタッフが、きめ細かいセグメントをターゲットにポストインし、クレーム対策にも配慮しております。
届けられない地域や離島もありますので、詳しくはご相談ください。
折り込みチラシを見て、店舗を利用した人数の割合を反響率といいます。配布した部数を100として、来店客の数をカウントすることで計算できます。
ハウスリストや会員向けに送付するDMのレスポンス率に比べやや見劣りしますが、1通で50円以上かかるDM(割引なしのハガキDMの場合)に比べますと、1部5円以下で配布できる折り込みチラシの費用対効果は、悪くありません。また、日用雑貨などを扱うスーパーなどの業種では、その反響率が1%にまで至る場合もあり、業種によって数値が異なります。
以上、おウチメディアをまとめてみました。キャンペーンの成功にも役立つ集客プランを検討する際にご参考にしていただきたく思います。販促に関わる紙メディアの企画・製造・効果的な配布、全てご支援できることが当社の強みです。詳しい内容、ご相談は、当社営業窓口か問い合わせフォームへお願いします。
特定エリアの駅貼りポスターなどの交通広告や商業施設の電子看板(OOH)も、特定エリアをターゲットとしたメデイアですが、こちらは、またの機会に!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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